インドネシア共和国バンドン市は、2007年1月に開催された第3回エコビジネスフォーラムに参加したことを契機に、その後のフォーラムへの毎年の参加を通じて先進的な環境技術や国内外の環境施策の情報交換を行うことで、川崎市との友好関係を醸成してきました。また、川崎市は2014年度及び2015年度に環境省の「アジアの低炭素社会実現のためのJCM大規模案件形成事業」をバンドン市において実施しました。これら事業の実施が契機となり、川崎市とバンドン市は2016年2月18日に「低炭素で持続可能な都市形成に向けた都市間連携事業に関する覚書」を締結し、廃棄物管理能力向上に資する支援を行ってきました。そして2020年2月6日には、両市が持続可能な都市形成に向けた連携をより一層推進するため、新たな覚書を締結しました。
廃棄物管理能力向上支援プロジェクト
覚書に記載されている協力範囲の一つである固形廃棄物管理に関して、JICA草の根技術協力事業(地域活性化特別枠)を活用した「インドネシアバンドン市における持続可能な資源循環型社会の構築に向けた廃棄物管理プロジェクト」を2016年度に立ち上げ、2017年度から3年間の期間で実施しています。このプロジェクトを通じて、多様な主体と協力した多角的なアプローチによるバンドン市の3R促進に貢献しています。
チタルム川の河川水質改善に向けた協力
廃棄物管理能力向上支援プロジェクトに続いて、バンドン市を流域に含むチタルム川の水質改善に関して、バンドン市より川崎市に協力要請がありました。また同様に、インドネシア共和国政府から日本国政府にもチタルム川の水質改善の協力要請があり、日本国環境省とインドネシア環境林業省はチタルム川水質改善に関する協力事項等を盛り込んだ共同声明を発表しました。その共同声明に基づき、日本国環境省が2019年度から「インドネシアにおける河川水質改善のための都市間連携事業」を実施しています。
そしてバンドン市と環境省からの協力要請を受け、川崎市もこの都市間連携事業に参画しています。